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沢渡温泉背後に秋葉山、近くに有笠山、遠くに榛名・浅間を望む標高600mの風光明媚な温泉地です。開湯年代は明らかでありませんが、万葉集東歌の中に、『左和多里の 手児にい行き逢ひ赤駒が 足掻を速み 言問はず来ぬ』と「さわたり」の地名を入れた歌があります(歌碑が沢渡神社にあります)。また、文永7(1270)年銘を刻む、吾妻郡内最古の弥陀一尊画像板碑も温泉地内から出土しています。湯治場としての歴史は古く、江戸時代には暮坂峠を越えて草津へ通ずる要路であったため、『草津の仕上げ湯』としてその名を知られました。療養のための湯治客も増え、幕末の蘭学者:高野長英をはじめ、多くの著名人も訪れました。浴客の診療をした医師:福田宗禎(そうてい)は長英の弟子となり、吾妻蘭学繁栄のきっかけをつくりました。 昭和10年の大水害、昭和20年の大火と二度の災害を受けましたが、昭和35年には温泉ボーリングの実施により、温泉湧出量が増加しました。日本経済の高度成長期と重なり、旅館の数も増え、沢渡温泉病院や老人保健施設「ゆうあい荘」もできました。 沢渡温泉の泉質・効能沢渡の湯は、泉温が源泉で55℃、泉質は弱アルカリ性低張性高温泉・アルカリ性(ph8.5)カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉です。無色透明で、ほんのりと玉子をゆでたときの匂い(成分の硫化水素の香り)があり、皮膚病・リューマチ・痔疾・婦人病などの効能があります。肌をなめらかに整えることから『一浴玉の肌となる美人の湯』ともいわれ、女性のあいだでも人気をよんでいます。 共同浴場温泉街の坂の途中にある共同浴場には、熱めとぬるめの2つの湯船があります。「湯の華」が舞っているお湯は、肌にやわらかく感じます。お湯の注ぎ口にはコップが置いてあり、飲泉もできます。料金は300円、営業時間は 9:00〜20:30です。 (お問い合わせ先/電話:0279-66-2841) |
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